コロナ禍でリモートワークが進んだことにより、ワーケーションやホテルワークにも注目が集まり、国内でも多くのサービスが立ち上がっています。ですが、一口にワーケーションやホテルワークといっても、それを利用するユーザーの目的やタイプはさまざまであり、自分に合ったサービスがあるのか、まだまだ全容が掴みにくい状況です。
1週間のホテルワーク予約サイト”Otell”は、リモートワーク・ワーケーションに取り組む国内関連企業のプレーヤーとサービスの把握を目的とし、「ワーケーション・ホテルワークのカオスマップ2021版」を公開しました！
本カオスマップは、2021年8月現在の日本国内における主要サービスを俯瞰できるワーケーション・ホテルワークのカオスマップです。
多様化するサービス形態の中から、ユーザーが自身の理想とする働き方や、余暇の過ごし方を元に、ワーケーション・ホテルワーク先を探せるようにサービス範囲を拡大し、選定・識別しています。
これを機にワーケーションやホテルワークに興味を持って、利用に一歩踏み出す方が増えれば嬉しいです！
個人向けプラットフォームを比較！
本ブログでは、自らプラットフォームを運営するOtellメンバーの視点で、個人向けプラットフォームに絞って、各カテゴリのメリット・デメリットや、その主要サービスをいくつか紹介していきます。
個人向けプラットフォームの特徴
ワーケーション可能な複数の宿泊施設の情報をとりまとめ、予約決済までを行う。
基本的にはワーケーションプログラムを提供していない事業者が多いが、一部の事業者はワーケーションプログラムの提供も行っている。
【メリット】
- 各事業者が、自社のコンセプトにあった施設を掲載しているため、好きなプラットフォームを選択することで、自分にあった施設を探せる。
- 宿泊施設の予約を個別に行う必要がないため手続きが楽。
- 色々な施設を利用するようなユーザにとっては、使用する施設によらず、手続きが同じなので便利(同じサービスを使ってる前提)。
【デメリット】
- 施設毎に独自に開催しているプログラムに参加する際や、プログラムの開催状況については直接施設に連絡する場合が多い。
- お気に入りの場所などを継続して利用したい場合には、コストや使い勝手などから向かない。
サブスク、スポットどっちがよい？メリット・デメリットとは
個人向けプラットフォームをその利用形態で、サブスクとスポットのサービスに大きく分けることができます。もちろんそのどちらにも良いところ、向かないところがあるので、まずはそれぞれの特徴を考えてみましょう！
個人向けプラットフォーム【サブスク】
月々定額の料金を払えば、プラットフォーム上の全国各地のホテルや旅館などの宿泊施設にプランの上限日数まで宿泊ができます。上手に活用すれば一泊当たりの費用をかなり抑えることができ、利用頻度が高かったり、自分のスタイルがわかっている人に適しています。
【メリット】
- 臨機応変に住む場所を変えられたり、旅を身近にしたりと、自分のライフスタイルに合わせて住居を選択することができる。
- 利用頻度が高いほど、一泊あたりのコストを抑えられる。
- サービス利用者同士のコミュニティがある場合もあり、近い感性の人との交流を楽しめるケースもある。
【デメリット】
- 利用が少なかったり、上限まで使用しなくても、定額の費用が発生する。
- 自動継続されるため、解約もしくは休止するには、決められた日程までの申し込みが必要。
- プランを複数設けている事業者もあり、自身にあったプラン選択が必要。
個人向けプラットフォーム【スポット】
利用する都度宿泊施設を選択して、プラットフォーム上で予約、支払いをします。各事業所が特徴にあった宿泊施設を選別して掲載しているため、通常の旅行サイトよりワーケーション、ホテルワークに適した宿泊施設を検索できます。固定の住居を持ちながらも、ワーケーション・ホテルワークを気軽にはじめることができるのが魅力です。
【メリット】
- 使いたい時に、使いたい分だけ利用できる。
- 通常のホテルの長期滞在プランよりは、低価格であったり、付加価値のついた部屋を利用できる。
【デメリット】
- 長期利用すると、サブスクサービスより割高になる。
- サービス利用者同士のコミュニティなどは、無い場合が多い。
ワーケーション・ホテルワークの各サービスの特徴比較！
それでは、ここからはカオスマップで紹介したサービスについて、いくつかご紹介していきます！
個人向けプラットフォーム【サブスク】
ADDressが運営・提携する家に定額で住めるサービス。月額4.4万円(税込)～で全国47都道府県に180ヶ所以上に住み放題という、シンプルなサービス形態。
空き家をはじめとした日本各地の遊休物件を活用し、空き家問題を解決すると同時に多拠点居住という新しいライフスタイルを提案している。全国に自分の居場所ができるような世界観のもと、設計されたサービスが魅力。現地には家守という、生活をサポートするコミュニティマネージャーがおり、地域の方や会員同士の交流の架け橋となっている。
掲載されたホテルや旅館に定額で宿泊できるサービス。2021年8月時点で、国内800以上の宿泊施設が利用可能。国内にとどまらず、海外にも対象施設があるのも特徴。
多様な価値観を選択できる世界を大切に、好きな時に全世界の好きな場所で生活するための旅のサブスクを提案している。
ライト(月額¥2,980)〜プレミアムプラス(月額¥82,000)まで5つのプランがあり、利用頻度に合わせて柔軟に変更可能。
宿泊にはHahHコインが必要で、施設・部屋ごとに必要なコイン数は異なる。コインを貯めて部屋を豪華にすることもできる。
メンバーになることで、日本各地に設置した拠点を共有し、仲間たちと共生するというコミュニティ参加型のサービス。仲間との共創を実践していくために、地域や公的機関などとの共同した各拠点で取り組む様々なプロジェクトを用意しており、仲間との刺激に満ちた環境に身を置くことができる。
ホテルや旅館という宿泊施設ではなく、改築した学校やキャンプ場など多様な施設を利用することが可能。2021年3月よりメンバーシップが改定され、都度払い、回数券なども可能となった。
掲載されたホステルに定額で宿泊できるサービス。27都道府県39拠点が利用可能。掲載をホステルに限定していており、比較的安価にもう一つの拠点として利用することができる。
長期の旅行者や、家を手放してホステル暮らしをする方向けの「ホテル暮らしパス」と自宅とホステルの二拠点居住する方向けの「二拠点パス」とがある。二拠点パスは一度2泊までの利用だが、日〜木曜日の利用限定であれば、最低月1.65万円で利用可能。
掲載されたホテルやマンスリーに定額で宿泊できるサービス。なら全国400以上のホテルやマンスリーを月額6.98万円で利用可能。別途、水道光熱費が1日300円発生する。
他サービスではドミトリーなどの宿泊も多い中、「ホテル暮らし」に一番近いサービス。格安収納サービス「サマリーポケット」や宅配型トランクルーム「Klassy」など、ホテル暮らしにはあったら嬉しい、他のサービスが連携してお得に利用できる。
個人向けプラットフォーム【スポット】
ワーケーション向けの宿泊施設をスポットで検索できるサービス。ホテルから、コテージ、民泊、キャンプまで、幅広い宿泊施設が掲載されており、掲載数も多い。人気のタグや、カテゴリから自分にあった宿泊施設を検索して予約が可能で、予約自体は宿泊施設の予約サイトから行う。
スポットの個人ワーケーション利用で、さまざまな施設から宿泊先を検索したい時に利用しやすいサービス。
ワーケーション向けの施設をスポットで検索できるサービス。研修やチームで利用できる施設が多いのも特徴で、提携するワーケーション施設を利用できる法人プランも用意している。
必ずしも宿泊施設だけでなく、貸切ができるコワーキングスペース併設カフェや、ログハウスなども掲載。マインドセット育成研修や、子ども向けスクールなど、滞在期間中に利用できるプログラムも用意しており、チーム利用に向いている。
長期滞在ができるホテルの専門の予約サービス。場所と期間を指定することで、多くのホテルをシンプルに検索できる。
ホテルの超長期滞在を専門にすることで、通常のホテル予約サイトより安く提供されており、宿泊料金が平均20%OFFで利用可能。スポットでの長期出張・ワーケーション・ホテル暮らしなどをする方に向いている。
仕事環境の整ったホテル/旅館の平日4泊5日プランのみを扱った宿泊予約サービス。価格は3プライスに限定しており、簡単に宿泊施設を選択、予約できるのが特徴。
全ての宿泊施設で個室、仕事ができる机と椅子、速度に問題がないWi-Fiを保証しており、在宅ワークに飽きてきたり、ストレスが溜まってきた方が、在宅の延長として安心して仕事ができる宿泊施設のみを紹介している。
泊まる宿も、働く時間も、休み方も。働く場所を起点に、自分だけの働き方を見つけてほしい、とのコンセプトを大切にしている。
ワーケーション・ホテルワークといっても、集中できる環境が揃ったホテルを探すのは正直大変です。筆者も何度もホテル選びに失敗した体験があります。
「まずはじめの一歩として、安心してワーケーション・ホテルワークを初めてみたい！」という人はぜひOtellのホテル一覧をのぞいてみてください。
